特定調停
特定調停とは、簡易裁判所で行う法的手段で裁判所の調停委員があなたと貸金業者の間に入って、利息の減額や返済条件の緩和策を話し合う方法です。近年の多重債務者増加を反映した制度です。
メリットとしては、あなた本人によって裁判所を介するとはいえ、専門知識を必要としません。また、費用を安く抑えることができます。その他に、出資法から利息制限法への引き直し計算ができることや、強制執行の停止を保持したりできます。交渉は、あなたに代わって調停委員が行ってくれます。
任意整理の場合、長期化する可能性もありますが、特定調停では貸金業者が調停案に応じないとき、裁判所から「調停に代わる決定」という和解案を提示することができます。この和解案に対して2週間以内に異議申し立てがなければ、確定し和解が成立します。なかなか和解に応じない業者を相手にする場合、これを使えば早期に解決できます。
デメリットとしては、手続きが債権者(貸金業者)ごとに進むので、一部の業者が話し合いに応じない場合、話し合いに応じてくれる業者にも悪影響が出ます。ただ、裁判所が相当と認めれば、そんな業者にも決定という形で強引にまとめさせることも可能です。
あと、債務者(あなた)にとって少し厄介なのが、調停で決まった内容が「調停調書」として書面に残ることです。この書面は確定判決のように強制執行が可能となります。例えば、調停で決められた返済が滞った場合、給料や自宅を差し押さえられる可能性があります。
ですので、確実に実現できる調停案を提示することが何よりも重要です。
特定調停のメリット
- 申し立てにより取り立てが来なくなります。
- 費用が安く、専門家に依頼しなくても自分できます。
- 引き直し計算するため、債務総額が減額される可能性があります。
- 今後支払うべき利息が免除されます。
- 債権者(金融業者)を選択できます。
特定調停のデメリット
- 以後5~7年間はローンやクレジットカードを作れません。
- 引き直し計算後、元本を減額することはできません。
- 特定調停で決められた計画どおりに返済できなければ、給料や自宅を差し押さえられる恐れがあります。
- 裁判が長期化する恐れがあります。
特定調停にかかる費用と必要書類
特定調停の必要書類(特定調停申立書と債務一覧表)は、簡易裁判所に行けばもらえます。調停を行いたい業者分だけ用意します。自分で書けば無料ですが、司法書士などに頼めば、1件につき3万円ほどの費用がかかります。
特定調停の流れを以下に記します。
あなた
債務整理で話がまとまらなかった。
↓
調停の申し立て
相手業者の管轄所在地による簡易裁判所へ申し立て
↓
調停開始
債務整理案を提出
↓
合意成立、もしくは調停不調
調停不調は、相手業者が債務整理案を拒否し、異議申し立てを行った場合、
別の手段を考えなければならない。
↓
調停調書作成
確定判決と同等の効力を持つ。調書案に沿って、債務の返済を続ける。
注目キーワード: 借金 : 債務整理 : 多重債務者
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